実行委員長まろ_開催への想い Topics
▶自身について
私は岩手県で生まれ育ち、その後進学や就職で首都圏へ移りました。サラリーマン時代を経て、東日本大震災を契機に起業しました。震災発生時は、当時勤めていた会社の仙台支店へ転勤して1ヶ月後のこと。その際、東北の人々の素晴らしさや、苦境でも共に生きていこうとする姿勢に触れ自分の天命を感じました。
この経験から、「新たな産業や雇用を生み出す仕事で、自分の命を使っていきたい」と思い、現在の事業を始めました。観光事業からスタートし、地域に人を呼び込む事業として、古民家を改装した、カフェ施設「栗駒茶屋」や宿泊施設「平泉倶楽部~FARM&RESORT〜」の提供も行っています。また、岩手県一関地域に古くから伝わる伝統的な「もち食文化」を「MOCHI」として世界に発信する事業をスタートさせ、マレーシアでの販売も行っています。
EOへの参加は、アクセラレータープログラムがきっかけでした。コロナで大きなダメージを受けた観光業の中で、新たな事業を作っていく必要性を感じ、クオンタムリープに参加。2〜3年ほど関わる中で事業を伸ばし、売上1億を達成後、グローバル会員に入会しました。
EOは自分を成長させてくれた場所であり、東北の良さ、素晴らしさを伝えられる機会を得られたことに感謝しています。震災を契機に起業した経験を活かし、EO North Japanのチャプタービジョンである「真善美」に根差した活動ができることを非常にありがたく思っています。
▶実行委員長としての開催にかける想い
今回のDISCOVER TOHOKUは、200人以上の起業家が集まるという稀有な機会です。「真実の日本、東北を発見する旅~Feel~」と題し、表面的な観光ではなく、私たちが培ってきた自然や営み、結の精神、食などの本質を体験・体感できるものとして、内面的に向き合えるプログラムをご用意しています。参加者の皆さんには一生に一度の体験をしていただけるのではないかと思っています。ぜひ、皆さんにも体験いただき、世界を前進させる機会にしていきたいです。
▶東北の魅力について
東北は敗者の歴史を持っているんです。歴史は勝者によって書かれるため、東北の歴史の本当の話はわかりませんが、そこにはやはり魅力があって、ロマンがあります。
縄文時代から狩猟をベースにしてきた民族であり、自然災害と共に生きてきた血筋があります。コロナ禍を経て、人々が本質的なものに目を向け始めている今、東北はまさに「真善美」にアプローチするフィールドが特にあると思います。
また、私の地元である岩手の自然、特に磐座(いわくら)信仰に代表される自然信仰が魅力的です。北上川流域が見渡せる場所へ行くと、昔の人々もここに来たんだろうなとか、同じ風景を見ていたのかなとか、想いを馳せることができるんです。目に見えてあるわけではないが、感じる部分がある。昔から信仰の場所として自然と結びついているスポットが多くあり、そこには人々の祈りや想い、感情が残っているような気がします。
今回のDISCOVER TOHOKUで訪れていただく羽黒山のように、自分の先祖も同じように参拝してきた場所で、自分も祈ることで、生かされている感覚や起源を感じることができます。
▶参加される皆さまへメッセージ
私にとっての「真善美」とは、「真」は宇宙から見た時に正しいことであるかどうか、「善」はみんなにとっていいのかどうか「美」は美しい心であるかどうか、ということです。
東北の地は、自分の事業や行動が真に正しいか、より多くの人のためになるのか、より美しくできるかを、改めて問い直す機会を与えてくれます。このプログラムは、単なる楽しみや観光を目的としたものではなく、自然や人とのつながりを大切にしてきた東北の地で、自分自身と向き合い、内面的な問いかけを行う場です。今回のテーマである「Feel」の通り、さまざまなことを五感で感じる機会にしていただければと思います。
3日間を通して、新たな自分を発見し、再生する機会となることを願っています。仲間とのつながりを深め、共に世界を前進させていきましょう。